私の署名活動
対話をひろげ、国賠署名に全力を
自公政権の行き詰まり、自・民の企業献金問題など、国会解散・総選挙もままならぬ状態が続いています。
このなかで私たちは、五月十九日の国会請願へむけて、連日署名活動に取り組んでいます。
残すところ一ヵ月です。最後は、多くの会員の皆さん一人ひとりの知と力、支部や役員の皆さんの奮闘にかかっています。国会請願終盤にむけて、各地の会員の皆さんの創意と体験を紙上で交流していただきました。
一歩踏み込んで成果
北海道・苫小牧支部 市村友行
二月中に二〇〇筆以上の署名集めを決め、太平洋沿岸沿いに広がる集合住宅、周りに多くの住み家が散在する地域を回りました。
訪問先では「蟹工船」ブームや係争中の横浜事件にみられる治安維持法への関心の高まりなど話し合い、署名を広げることができました。
対話・交流のなかから結びつきもひろがりました。
思いっきり〝一歩踏み込み〞の成果です。
話し合いの中では、「仕事が何とかならないか」の訴えが目立ち、また「この署名用紙を見たのは初めて」の声もあり、目標達成とはいえ、狭い限られた地域の取り組みになっていることがわかりました。
一人ひとりの一〇筆、二〇筆の取り組みが今後の課題です。
そこでもうひと押し
青森県・弘前支部 野村けい子
個人署名支部目標二〇〇〇筆、団体一〇〇。現時点で一五七五筆。
いつでも、どこでも集会を探して出かけ、欲張らず一筆ずつ積み重ねています。
「あーその署名書いたよ」。ここでひと押し。「お父さん、お母さんいるでしょう。恋人も」…。こんな会話もくりかえします。
署名最大のヤマ場は三・一三重税反対集会です。参加者二五〇人で署名二〇〇筆。弘前会場では六〇〇人参加で四〇〇筆、会員三人でテーブルも置かずに署名板六枚を持って書いてもらいます。
署名した人にはお礼にアメを二個ずつあげました。「アメまだの人はこっちよ」と。寺院回りはこれからですが、もう十年くらい続いています。九条の会や革新懇の呼びかけ人に住職の名もたくさんいただけたのも署名集めの効果が花開いたのだと喜んでいます。
目標達成まで毎月点検
秋田県・秋田支部
支部総会で個人・団体署名を一万七千筆、五五〇筆と決定しました。
最初の幹事会で月別目標と団体等に協力をお願いする担当を決め、そして毎月の幹事会で点検し、支部ニュースで会員に支部の動きを明らかにして協力をよびかけました。
目標達成まで毎月、毎年同じことを繰り返しています。
三月二十日現在、個人署名一万八三〇〇筆、団体六〇〇筆で、目標を達成しました。
署名の協力をお願いした団体等は一七四団体で、毎年同じ顔で訪問し、「顔なじみ」になるよう心がけています。
個人署名もほとんどの団体から協力を得ています。
県本部作成の「署名にご協力のお願い」を持って訪問すると、連合の組合やお寺でも協力してくれます。
会員は延べ一六〇人余から集計しています。
手伝ってくれる人もできて
新潟県・長岡支部 佐々木暁子
三年前、全国女性交流集会に参加、その後の私の署名活動に、一層拍車をかけたように思います。
自分なりに署名の方法を考えて、取り組んでいます。
「花の剪定しえてもらったり…、町内のこと…」など話し合ったり。とくに、長岡市は戦災都市、「再び戦争は何としても反対…」、「憲法九条が危ないのでは…」と話はドンドン広がるばかりです。
「家族の〝大黒柱〞が突然の雇い止めで大変な話」、地域は一人暮らしのお年寄りが増えるばかり」と深刻な話は尽きません。
そうした一つ一つの「対話を大切に」して、一筆一筆と広げています。
最近私の署名を手伝ってくれる人もできて、とても明るい気持ちになって、今日も行動しました。
署名は現在まで一〇〇筆を超えました。
治安維持法を語れる協力者を
埼玉県・永田秋幸
やっと私も一〇〇筆を超えたところです。
私の心得は、一つはバス・ツアーで署名を回してもらいましたが、大事なことは黄色い署名用紙をいつも忘れずに持っていくことです。
二つ目は、共産党の綱領講座で治安維持法の話をしたところ、受講生から戦後になっても政府はなぜ謝罪しないのかという質問があり、その回答のなかで、署名の重要性を話し、その結果全員が署名してくれました。
この他「赤旗」紙の集金の時、読者の喫茶店のママに頼んで今年も一〇筆集めてもらいました。
この方は九条の会のよびかけ人でもありますが、「国賠署名って、これ何」と聞かれるので説明が必要とのこと。
治安維持法について説明できる協力者をどれだけ組織できるかも署名推進のカギになると思います。
扉を開いた一筆の重み
岐阜県・中濃支部 生田美恵子
「むつかしいことはよく分からないから」と言う人に喫茶店で治安維持法について三〇分以上話したことがありました。
彼女は初めて知ったと共感して署名してくれ、その後友人、知人にも訴えて多くの署名を届けてくれました。
扉を開いた一筆の重み! また、署名をしたことで冤罪事件や憲法九条に関心をもつようになったと言ってくれた人もいます。
この署名活動は人権や民主主義につながるものだからこそ、理解してくれた人は署名のみに終わらず、世の中の動きに敏感になり、目を向けるようになります。
ここが他の署名と違うところだと思います。
いつもバッグに用紙とペンを入れ、すべての人々の問題でもあることを理解してもらうよう心がけています。
会員さんの署名参加を重視して
大阪府・三島支部 松村赳
支部目標四〇〇〇筆のうち現在達成点六〇%。労組、団体からは支部の要請にこたえて、現在一〇の労組・団体からその成果がよせられています。
市内の各種催し、集会にも積極的に参加し、署名の協力を訴えています。
支部で最も重視しているのは署名活動への会員さんの参加です。
支部では月一回の「不屈」発行とあわせ年に二回以上支部長名での訴えと署名用紙を(ときには支部あて返信用の封筒も入れて)届け、協力を訴えています。
そのときは、「不屈」配布もなるべく会員さんと直接会い話をするようにしています。
それにこたえて所属している団体、集まりで七〇筆をこえる署名を集めた会員さん、自分で用紙をコピーして三〇筆を寄せられた会員さんもいます。
数年前から年々署名数が前進しているのは、月一度の役員会と、「不屈」三島支部版の定期発行。
そしてなによりも、やり遂げるという役員の決意です。
そして支部長は、支部活動の先頭に立って全体を励ましています。
多喜二を語れば理解が
兵庫県・明石支部 清家和彦
今回の国賠署名は、「蟹工船」ブームと作家小林多喜二のことを語れば皆さん理解してくれます。
近年にないことです。私は前空幕長田母神氏の「我が国が侵略国家というのは濡れ衣」論文やソマリア沖「海賊船」対策を「国益」と称する自衛隊の派兵など、憲法違反の身近な政治情勢を語ります。
「去年もしたよ」「署名しても力になるの?」と疑問を持つ方には増し刷りした「不屈」08年六月号外を渡します。
私は署名推進協力者六人と民主医療の診療所に協力をお願いし、受付に署名用紙を置き、月二回お礼を言って用紙を補充してきます。
現在署名目標二五〇〇の七〇%到達です。
国会請願までには目標突破をめざして頑張ります。
思い切って署名の声かけ
鳥取県 黒岩節子
四年ほど前、「国賠の女性部は楽しいで」とYさんにうまいこと誘われて入会しました。
コンサートや学習会、上映会、自然に親しむ会など、楽しく参加しています。
署名活動は、はじめ思案ばかりしていましたが、思い切って声をかけてみました。
対象は「赤旗」の集金時の読者、そして近所の方たちでした。
異常気象のこと、くらしの不安、医療、介護のこと、政治への不満、〝九条〞のこと等、話がはずみ、快く署名していただきました。
そのうち、苦にせず署名へ足が向かうようになりました。
また、何よりうれしいことに、Hさんの協力があります。
家族、親戚、友人一〇名分を届けてくれたことです。
彼女の熱意と行動に勇気づけられ、あと一息歩いてみようと頑張れました。
愛しい孫たちに、明るく平和な未来を引き継ぐために、私自身の何気ない日常を奪われないために、署名の声かけを広げていきたいと思います。
毎週署名状況を交流
高知県南国支部 澤本吉子
私は第13回全国女性交流集会に出席し、日頃さまざまな活動に追われて、ともすれば見失いがちな活動の原点を気づかせていただき、明日への展望と活力を貰って帰ってきました。
南国支部目標の九三%達成。残りはわずかです。
南国支部の毎週の取り組みは、①毎週木曜日、「たまり」場に集合して午後二時から四時まで署名状況の交流。②欠席した場合は、「たまり」の家に日時、署名数を記入ずみの署名用紙を入れておく。③自分の手持ちちがなくなったら会員外の知人に署名五人分用紙の協力者をふやす。④各種会合の日時を知らせ合い、署名に出かける、など確認しながら一年間続けています。
先達の活動を励みにして
福岡県・福岡支部 武本弓恵
治安維持法国賠同盟の国家賠償法の制定を求める署名は、私の同盟運動の原点です。
戦前、命がけでがんばってきた治安維持法犠牲者の先達の人たちの活動を思えば、私の活動の励みになります。
私は常にカバンに署名用紙を入れて持ち歩いています。
「赤旗」新聞の配布、集金のときや千鳥橋病院にゆくときにも、必ず知った人には署名に協力してくださいと声をかけて署名を集めています。
こうして今、一八三筆集めています。四月中には二〇〇筆以上集めたいと頑張っています。
多くの友人、知人に支えられながら、こつこつと歩きつづけます。
2009年4月15日
不屈(毎月15日発行)№418