治維法犠牲者のたたかい学ぶ
「国賠同盟」が青年交流集会
近畿ブロック
治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟(治維法国賠同盟)近畿ブロックは24、25の両日、「治安維持法犠牲者の闘いと抵抗の歴史に学ぶ青年交流集会」を奈良市内で行い、36人が参加しました。
24日、参加者は明治五大監獄のうち唯一現存し、戦前は思想犯を収容した「奈良少年刑務所」を見学しました。
治維法国賠同盟中央本部の増本一彦会長が記念講演。増本氏は、治安維持法の犠牲者が日本の近現代史に残した功績は「ポツダム宣言」「日本国憲法」の二つに凝縮されていると指摘し、「先達のたたかいと抵抗の歴史を受けつぎ、先達たちのしたことを検証し、歴史に正しく位置付けていくことが大切です」と語りました。
25日は、奈良教育大学図書館所蔵の「特高月報」を閲覧しました。月報には、日本共産党や日本共産青年同盟、婦人運動、農民運動が弾圧の対象となっていたことや、敗戦色が濃くなると、国民生活のあらゆるところに監視の目が光っていたことが記されていました。
作家の志賀直哉旧居では、日本民主主義文学会奈良支部「鹿笛」サークルの御影暢雄さんから、志賀直哉と小林多喜二の関係について話を聞き、多喜二が宿泊した部屋を見学しました。高知県の男性は「多喜二のありのままの人間性を感じることができた」と話しました。
(2016年08月28日,「赤旗」)