維新・橋下氏また暴言
「慰安所」を必要視/沖縄
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は5日、沖縄県での演説で、米軍占領期の沖縄に日本政府のつくった米兵相手の「特殊慰安施設協会」(RAA)があったとして「(米兵による)レイプを止めるため一生懸命、頑張ってくれた沖縄の女性に感謝の念を表す」などとのべ、性暴力から守るためなら「慰安所」を当然視・必要視する暴言をはきました。
RAAは1945年8月、一般女性の貞操を守るとの名目から、内務省指令で米軍相手の「慰安所」として関東を中心に設置され、多くの女性が犠牲になりました。一方、当時の沖縄は日本の行政権が停止されていたため「慰安施設」に関与できるはずはなく、県内にRAAが存在した事実は確認されていません。
橋下氏は同日、県内4カ所で街頭演説し、旧日本軍「慰安婦」をめぐる暴言批判に「僕が女性の人権を蹂躙(じゅうりん)していると言うが、それなら沖縄県の女性が一生懸命になってRAAで頑張ってくれたことを全部なしにするのか」と居直りました。
県女性団体連絡協議会の伊志嶺雅子会長は「女性が軍隊に〝性のはけ口〟として利用された苦しみは本来、悲惨な事実として記憶されるべきことです。それを、頑張ってくれたと感謝すると言う橋下氏の発言は、今後も米軍相手に『沖縄の女性は頑張ってくださいよ』と言っているようにしか聞こえない。バカにするにもほどがある」と憤りました。
( 2013年07月07日,「赤旗」)