時の焦点
N PT 再検討会議
5月1日、ニューヨーク・リバーサイド・チャーチの会場で、バン・ギムン国連事務総長は訴えました。
「私たちはかならず世界から核兵器をなくすでしょう。そのとき世界は、みなさんに感謝することでしょう」。
5月3日、NPT国際会議が開幕した冒頭、議長のカバクチュラン氏は報告しました。
「きのう日本から運び込まれた690万の署名をたしかに受け取った。われわれは市民社会の熱意に応えなければならない」。
被爆者約100名、日本原水協代表団約1300名、その他合わせて約2000名の日本からの参加者をふくめ、アメリカ市民1万数千名のニューヨーク大行進は、世界的に関心を集めるとともに、NPT出席の各国政府代表を大きくはげましました。
行進の先頭に「野党平和外交」の立場で参加した日本共産党の志位委員長、緒方副委員長、笠井衆院議員、仁比参院議員の姿もありました。
本番のNPT国際会議は、国際世論を背景に、とくに非同盟諸国やアジェンダ連合諸国の奮闘により、困難な状況を克服して成功をおさめることができました。成否のカギとなる最終文書は、結局、全会一致で採択されました。
①2014年のNPT準備会に、核保有国は核軍縮についての明確な努力の成果を報告する。
②2015年の本会議では、NPT第6条の核軍縮の全面履行のつぎのステップを吟味し検討する。
実は、今回中国以外の核保有国の異論で陽の目を見なかっのですが、準備会からの草案は、
①2011年に核保有国間で核兵器廃絶をめざす国際会議を開く。
②2014年には国連事務総長が「核兵器のない世界」への行程表を作成、提案する。
私たち市民社会の要求そのもののまさに画期的なものでした。
2010年7月15日不屈(毎月15日発行)№433