墓碑に刻む不屈の意志
中西功兄弟の墓碑
同盟の会長を長くつとめた中西三洋兄弟の墓が東京・小金井市の多磨霊園にあります。
昨年四月、三洋元会長の納骨式があり参加しました。
墓は中西功、篤、三洋、五洲の四兄弟の墓として建てられたもので、通路に面した碑面には「中西家の墓」とありますが、裏面に「中西功兄弟反戦闘士の碑―世界人類の解放のために最後の血をも捧げん」という功氏の言葉が刻まれています。
篤、三洋、五洲の三兄弟は次兄功氏の思想的影響を受け、戦前、いずれも三重県の生家を出て革命運動に参加、全員が治安維持法違反で投獄された闘士一家でした。
三洋元会長も一九三五年(昭一〇)、大学に入ると親に偽って上京し、運動に参加したといいます。
中西功は昭和初年に中国・上海の東亜同文書院に在学中に中国共産主義青年団に入って活動。
帰国後は理論的指導者として兄弟に強い影響を与えました。
四二年に逮捕され死刑を求刑されましたが、敗戦により釈放。
戦後は共産党神奈川県委員長、参議院議員などをつとめました。
墓碑に刻まれた「不屈の意志」を示す文字は、納骨式の参加者に感銘を与えました。
(佐藤滋朗記)
2009年3月15日
不屈 №417 (毎月15日発行)