大逆事件犠牲者を墓参り
社会主義者や無政府主義者が弾圧された大逆事件で1911(明治44)年に処刑された大石誠之助と成石平四郎の命日(24日)を前に、新宮市の市民団体のメンバーらが21日、大石ら新宮や熊野ゆかりの犠牲者6人の墓参りをした。
企画したのは「『大逆事件』の犠牲者を顕彰する会」(二河通夫代表)。メンバーや市議ら約30人が参加した。同市の市営南谷墓地にある大石や高木顕明(14年獄中で自殺)、峰尾節堂(19年獄死)の墓を参った後に2グループに分かれ、田辺市本宮町の成石と兄の勘三郎(31年死去)、三重県御浜町の崎久保誓一(55年死去)の墓をそれぞれ訪ねた。崎久保の墓では、同町の古川弘典町長も冥福を祈った。
二河代表は「平和や人権を考えるのが難しい昨今だが、事件後100年を前に、見つめ直したい」と話していた。
asahi.com mytown-wakayama 2007年01月22日