反戦・平和継承/多喜二に誓う
小樽で墓前祭
小林多喜二の命日である20日、北海道小樽市で没後81周年の墓前祭と記念の夕べが行われました。墓前祭は青空の下、多喜二の墓のある雪深い奥沢墓地で行われ、道内外から約90人が参加し、赤いカーネーションを献花しました。
多喜二祭実行委員会の琴坂禎子さん、治安維持法国賠同盟道本部の宮田汎会長、日本共産党北海道委員会の青山慶二委員長があいさつし、「多喜二の遺志を引き継ぎ、戦争をする国にしないため全力を尽くすこと」を誓い合いました。
記念の夕べの第1部では、市民劇「爺ちゃんは昔戦争に行った」が上演され、小中高生や市民の熱演に400人の観客から温かい拍手が送られました。
第2部で寺田勝夫実行委員長は「多喜二の足跡を学び、生かすことの意義がますます大きくなっている」とあいさつしました。
小樽商科大学の荻野富士夫教授は「『蟹工船』から見えてくるもの」と題して講演。
多喜二の文学は反戦文学という見方もできると指摘し、多喜二の時代の治安維持法、軍機保護法は今の秘密保護法に通じ、「自由・平等・平和という価値観を抑制し、政府にとって都合のよい、従順な国民をつくるものだ」と強調しました。
(2014.2.22「赤旗」)