悲しい時代もう来ないで
「江別の多喜二祭」開催/北海道
第5回「江別の多喜二祭(同実行委員会)」が3日、北海道江別市で開かれ約70人が参加しました。
多喜二が恋人タキさんへ送った手紙や短編作品の朗読・群読、ピアノ、ギター演奏、〝多喜二へのレクイエム〟の合唱が行われました。
宮田汎さんが「多喜二の青春Ⅴ」と題して講演をしました。
宮田さんは、多喜二が農民や労働者の生活と声を直接取材するために、三笠の幾春別(いくしゅんべつ)炭鉱や美唄の農村など石狩・空知各地を歩いたことを映像で紹介。
多喜二が書こうとして果たせなかった作品の構想について「〝満州侵略戦争〟という時代の大転換の時に、いかにして戦争反対の力を結集させることができるかを〝大河のゆるやかな流れのような〟長編で表現しようとしており、今日の課題にもつながる構想であった」と話しました。
参加者は「過労死、ワーキングプア、ブラック企業。多喜二の時代と何が変わったのか」「多喜二のような悲しい時代が来ないように願いたいです」などと感想を寄せました。
(2013年03月06日 「赤旗」)