新しい歴史の幕開けにこたえる各ブロック会議
国賠法実現の取り組みへ 北海道ブロック
九月二十四、二十五日、音更町十勝川温泉に全道支部から三〇名参加して開催。はじめに一九三〇年代十勝の小作農民がたたかったゆかりの谷汲山観音寺、オサルシの炭焼き地帯、たたかいを背景とした久保栄「火山灰地」文学碑を地元研究家の飛岡久さんの案内で訪ね、十勝農民の不屈のたたかいを学びました。
会議では同盟中央の小池荘市事務局次長が「国賠署名と地方議会の意見書が生かされる可能性が生まれ、この質的変化をしっかりとらえて同盟の課題に挑戦しよう」と訴えました。このあと、署名、組織、顕彰の三分科会で討論、夜は楽しく交流会。女性部交流会も深夜まで語り合いました。
二日目は、生活図画事件の犠牲者、松本五郎さんから弾圧体験を聞き励まされました。総括討論では「私たちが今日の情勢をつくってきた」「国賠法実現の可能性を生かすのにふさわしい取り組みを」「署名目標を責任を持ってやり遂げたい」と意欲的な発言が相次ぎました。(伊藤俊)
過去最高の八二名参加で交流 東北ブロック
第一九回東北ブロック会議は九月二十四、二十五日、青森県大鰐温泉で開かれ、東北六県八二名、過去最高の参加者となりました。
近江谷昭二郎中央本部副会長が基調報告をされ、今回の総選挙の結果は「国民が自公政治にかわる新しい政治を探求する時代の本格的な到来」を示すものであり、「再び戦争と暗黒政治を許すな」を掲げ自公政権の「戦争する国」路線に反対してきた同盟運動も新たな可能性が生まれていると強調しました。
東北六県は三六支部、約一七〇〇名の会員。国賠法立法化を求める今年の国会請願署名は五万三七二〇筆。地方議会での陳情、請願の採択一〇五市町村議会と大きな成果を上げています。
各県の発言では、署名や市町村議会への請願、国会議員への要請、農協やお寺、町内会、老人クラブなど広く署名を訴えている経験、若い世代への働きかけ、ユニークな女性部の活動などが報告され、交流しました。会議には日本共産党青森県委員長堀幸光委員長、夕食交流会には高橋ちず子衆院議員も参加されました。(牛山靖夫)
新しい政治情勢に応える同盟へ 関東ブロック
九月二十七、二十八日の二日間、神奈川県湯河原町まきやま旅館に群馬県以外一都六県から二九名出席。宮田勝中央本部副会長が開会のあいさつ、基調報告を矢島恒夫中央本部副会長が行いました。
討論は昨年以上に自由、活発な討論となり延べ三〇人が発言。今その特徴として共通する点は、総選挙後の各県、地域での変化について、国会請願署名の新たな目標の引き上げの必要などそれぞれ提起され、それを保障する会員拡大と支部活動などの論議が深められました。会員の高齢化や退会、死亡などが多く、なかなか純増にならない点での論議、青年に働きかけて入会してもらった経験や定年退職者への働きかけ、機関紙「不屈」の果たす役割と県版「不屈」による会員とのつながりの重要性など経験が語られました。また地元新国会議員を訪ねるとか、各党本部への働きかけの強化なども出されました。夜の懇親会も交流を深めあいました。(矢島恒夫)
国民世論で政治を動かす 近畿ブロック
九月八、九日、和歌山市内のホテルで近畿ブロック会議が開かれ、一日目が五二名、二日目が四六名参加しました。
中央本部の神戸照会長代行のあいさつの後、柳河瀬精副会長が基調報告、問題提起を行いました。各府県の参加者から「歴史を変えるチャンスに運動に参加していることに感激している」「同盟運動を多彩的にすべき」「犠牲者名簿をしっかり作るために、われわれが系統的に努力している」「多面的に取り組み、地についた運動をやれば、同盟は拡がっていく」「歴史的転換期、新しい情勢の可能性をどう切り開いていくか、実践でこたえていく決意」「新たな国会状況の下、来年の署名は、本格的に腹をすえてとりくむ。国賠同盟の目的は、国民の世論で政府を動かし、歴史を掘り起こし、間違った歴史観をただしていく」など、二四名が発言しました。(塩田一行)
勇気と確信をもらった 中国ブロック
九月二十四、二十五日の両日、岡山県総社市で五四名が参加して開催。柳河瀬中央本部副会長が「中国ブロック会議への報告と提案」と題して総選挙後の情勢の特徴と同盟の任務について触れ、同盟の目標実現への新しい可能性が生まれていることを解明、そのためには同盟の活動を国民運動に発展させることが重要だと強調されました。
この後参加者の自由討議に移り、夜の懇親も含めて活発な経験交流を行いました。
岡山県玉野支部の参加者は、「今九人の支部だが、来年のブロック会議までに一〇〇人の会員を拡大し、署名目標を必ずやる」と発言。これに応えて「三〇人は拡大できる」「一〇人くらいはやる」などの決意が次々表明されました。
岡山支部、美作支部、鳥取県女性部などから、きちんと会議を開き、学びあい、楽しく、みんなで力を合わせて活動を進めていることが報告され、支部を確立し、組織的な活動を進めることの重要性が認識されたことも大きな特徴でした。参加者は会議から大きな勇気と革新を与えられ、次回までの大きな前進を約束しあいました。(勝部庸一)
署名、会員拡大で交流 四国ブロック
九月十八・十九日の両日、松山市内「山水」に徳島、香川、愛媛、高知の四県から二十二名出席。中央本部副会長溝渕政子さんのあいさつの後、針谷事務局長が基調報告。
第一日は各県からの報告のあと国会請願・署名について討議。愛媛から老人クラブで活動している人は「『これは戦争反対の署名』だと言うと、みんな協力してくれる」。高知からも「中村で〝母べえ〞の映画を見るために並んでいる二、三〇〇人に署名を訴えると、一時間くらいで一六〇筆を集めた」と発言。会員の拡大では今治支部が毎年拡大して二一名にまで到達。その教訓は、いつ、誰が誰に当たるかを決めて足を踏み出すこと。そのためには支部の事務局自らの学習が大切と発言。また県本部体制では役員を若返らせないと老人会と間違われる。そういう人たちは顧問になってもらうべきだなどの意見も出されました。夜の懇親交流も盛会でした。
二日間の会議終了後、愛媛県本部会長中川悦良氏の案内で愛媛が生んだ共産党創立者の一人、渡辺満三氏の生家跡を見学しました。(久保文彦)
2009年10月15日不屈№424(毎月15日発行)